7月19日~23日の5日間、オーストリア・ウィーンで開催されたサマースクールに参加してきました。
サマースクールはルドルフ・スラビチェック先生(元ウィーン大学補綴学教授)のコンセプトを学んだ先生方が立ち上げた勉強会。
会場はウィーン大学歯学部内の大講義室です。
今年も世界中から100名を超す先生が参加されていました。
ヨーロッパ各国、中国、日本、インド、南米などホントに様々。
スラビチェック先生の概念が世界中で支持されていることが分かります。
世界中の先生の最新情報が聞ける貴重な機会です。
スラビチェック先生もお元気で何よりでした。
2014年に初めてサマースクールに参加してから今年で4回目。
スラビチェック先生の概念を直に学ぼうと毎年参加しています。
スラビチェック先生が半世紀以上にもわたり築き上げてきた概念は本当に奥深いのです。
当然のことながら、スラビチェック先生の概念のすべてを理解することはできません。
いくら臨床経験を積んでも難しいかもしれません。
しかし、スラビチェック先生の概念が生まれたウィーンでその雰囲気を感じることで、
いつかはその奥深さが理解できればと思っています。
歯科医療は生体を相手にしています。
生体には一つとして同じものはありません。
それが個性だと思います。
しかし、人間(ホモサピエンス)という種に共通する原理・原則はあると思います。
その原理・原則を様々な個性を持った生体から探し求めることが、医療の発展につながるのだと思います。
人間が人間を理解することは本当に難しいことです。
我々は目の前の見えている現象だけに目を奪われてしまいます。
しかし、原理・原則は、目には見えない共通点からしか見えてこないのだと思います。
目に見えない共通点を探し求めるには、多くの知識と洞察力が必要だと感じています。
そんなことを改めて感じさせられた今回のサマースクールでした。
第25期 生理的な機能咬合を考慮した矯正実習コース@東京が無事終了しました。
今回も全国から24名の先生にご参加いただき大変盛り上がりました。
①セファロ分析診断
②ゴムメタルワイヤーベンディング、
③CADAIX実習
④総合診断実習
と大変内容の多いコースでしたが、最後まで衰えることない受講生の皆様の熱意に本当に圧倒されました。
小臼歯の抜歯をしない矯正治療をしたい。
外科手術なしの矯正治療を習得したい。
顎の機能を考えた歯科治療をしたい。
そんな思いが、このコースをきっかけに実現し、少しでも多くの患者さんの救いになることを願っています。
最終回の懇親会。
これからの抱負を熱く語りあいました。
本コースではSAM社(ドイツ)の咬合器を使用し、治療シュミレーションを行っています。
SAM社の社長であるFlorian A. Mack氏が来日されていて、最終日にお話を聞くことができました。
Florian A. Mack氏にSAM社のAXIOCOMPという咬合器のシュミレーションソフトのデモンストレーショもしていただきました。
咬合器の理解に非常に役立つソフトで、来年の本コースでの導入を検討しています。
26期のコースは9月から大阪でスタートします。
再聴講やフォローアップコースなどでお会いできるのを楽しみにしています。
6月18日 アーリートリートメント矯正実習コースを白水貿易東京支店で開催しました。
全国から15名の先生にお集まりいただき感謝申し上げます。
今回はこどもの矯正治療に使うワイヤーの曲げ方の実習。
これから子供の矯正を始める先生も参加されていて、非常に熱意が伝わってきました。
初めての先生は、本当にお疲れだったと思います。
僕も最初は思うようにワイヤーが曲がりませんでした。
しかし、何事も同じですが、練習すれば必ずできるようになるのです。
歯科医療は理論だけでは解決できないことがたくさん。
まずは、体が覚えてくれないと結果が出せないのです。
しかし、いわゆる器用さや芸術的センスはほとんど必要ないと思っています。
多くの方に貢献する歯科医療が、一部の芸術的センスのある先生にしかできない医療だったら、医療として成り立たないかもしれません。
大切なのは治療の概念。
ワイヤーを曲げるとどのように歯が動くのか?
どの方向に歯を動かしたいのか?
なぜその方向に歯を動かす必要があるのか?
を理解していれば、超精密でなくても大丈夫だと考えています。
一番大切なのは、子供たちのお口がどうしたらより健康に成長できるのか?を考えること。
そんな思いに賛同くださる先生方が、全国にいらっしゃることをうれしく思います。
今年も日本顎咬合学会学術大会に参加してきました。
ここ数年の恒例行事。
会場はいつもの東京国際フォーラム
歯科器材・材料の開発は日進月歩です。
常に新しいものが開発されています。
多くの方にお会いし、たくさん情報交換しました。
発表されている先生方からいつも学ぶことは、
新しい治療法や材料の使い方などもですが、
ご自身の仕事をきちんと記録に残し、
それを分かりやすく伝えようとする真摯な姿勢。
「記録を残し、人前で発表する」
ということは
「誰が見ても恥ずかしくない仕事をする」
ではないかと思っています。
自分の仕事が自己満足にならないよう、常に自己研鑽することが
プロフェッショナルとしての大切な心構えだと改めて感じました。
第25期 生理的な機能咬合を考慮した矯正実習コース@東京
第3回目は「顎機能診断」実習
↑ CADIAX(キャディアックス:顎の動きを計測する器械)
今回は受講されているすべての先生方にCADIAXの実習を行っていただきました。
その他は咬合器へのマウント実習、ブラックスチェッカー作製実習も行いました。
かなり盛りだくさんの実習でお疲れさまでした。
今回は特別ゲストとして
歯科医療従事者専用サイト ホワイトクロス
代表取締役社長・歯科医師 赤司征大先生
に事業紹介を行っていただきました。
歯科業界に対する深い洞察と貴重な情報はとても勉強になりました。
ホワイトクロスはこれからの歯科の情報発信源として欠かせないサイトになっていくと改めて思いました。
歯科医療従事向けのサイトですがご興味のある方は是非ご覧ください。
ホワイトクロスhttp://www.whitecross.co.jp/
今回も非常に熱心な先生がたくさん参加されています。
夜遅くまで白熱したディスカッションで盛り上がりました。
次回7月は最終回「矯正診断実習」です。