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第38期 生理的な機能咬合を考慮した矯正実践コース@JMOrtho東京本社

学会・セミナー活動について

2025年4月よりJMortho東京本社で開催しておりました

「第38期 生理的な機能咬合を考慮した矯正実践コース」が無事終了いたしました。

今回も全国から熱心な歯科医師の先生方にご参加いただき、心より感謝申し上げます。

 

本コースは、ゴムメタルを用いたGEAW(ギア)システムの習得を主な目的としております。

しかし、矯正治療は単に歯を動かす技術の習得だけで成功するものではありません。

矯正治療の真の目的は、単なる「歯並び」の改善にとどまらず、骨格全体と調和した「咬合」へと導くことです。

 

そのために重要なポイントは以下の3つです。

①不正咬合の原因を理解する

不正咬合を治療する前に、患者さんがなぜ不正咬合(=正常な咬合状態から逸脱した状態)になったのかを把握することが必要です。生まれつき不正咬合の方はいません。遺伝的要因、環境的要因の双方が不正咬合の原因となります。すべての現象には必ず原因があります。その原因を知らなければ、対症療法に終始してしまいます。

②不正咬合の治療ゴールを明確にする

矯正治療には一般的な治療ゴール(例:Andrews 6 keysなど)が設定されています。これらのゴールは不正咬合のない、平均的な骨格を持つ方を基準として導き出されたものです。しかし、不正咬合のある患者さんの骨格は平均的ではありません。そのため、個々の患者さんの骨格特性に応じた治療ゴールを設定する必要があります。一人ひとり異なる骨格形態に適した治療ゴールを見極めることが重要です。

③不正咬合の治療法を選択する

現在、不正咬合の治療にはさまざまな方法があります。治療ゴールを達成できる方法であれば、どの方法でも構いませんが、患者さんにとって身体的・時間的負担が少ない方法を選ぶことが理想的です。どの治療方法にもメリット・デメリットがありますが、現時点ではゴムメタルを用いたGEAW(ギア)システムが治療ゴール達成に最も適していると考えています。

今回の実践コースでは、以上3つの考え方を可能な限りお伝えいたしました。

コースで学ばれた内容を日々の診療に生かしていただき、患者さんの幸福に繋げていただけることが私たちの最大の喜びです。

学びを継続的に実践していただけるよう、引き続きサポートしてまいります。

各種フォローアップセミナーで皆様と再びお会いできることを楽しみにしております。