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八重歯(やえば)、叢生(そうせい)、ガタガタの原因は?

「なぜ八重歯になるのでしょうか?」

八重歯は「あごの骨が小さく歯が並びきらない」と考えられています。

あごの骨が小さいのなら、歯が並ぶ隙間がありませんので、

八重歯(3番)の後ろの歯である小臼歯(4番)の歯を抜歯して、歯が並ぶスペースを確保し、

3番を歯列の中に取り入れる治療方法があります。

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 ↑【4番を便宜的に抜歯して、その位置に3番を並べるイメージ】

【なぜ小臼歯(4番、5番)を抜歯するのか?】

八重歯や乱杭歯を治療するためには、どこか歯を抜かなくてはなりませんでした。

小臼歯(4番、5番)はかみ合わせにとってあまり重要ではなく、便宜的に抜歯されていました。

特に、前歯の見た目のために抜歯されることが多いようです。

しかし、すべての患者さんではありませんが、小臼歯を抜歯して治療した後、

かみ合わせのがうまくいかない、顎関節症になったなどの問題がみられるようになりました。

そういった観点から、小臼歯は咬み合わせの長期的な安定に欠かせない歯であることがわかってきました。

矯正治療は歯並びの見た目を改善する素晴らしい治療法ですが、見た目が良くなったのに機能的な問題が生じてしまってはどうしようもありません。

【八重歯(やえば)、叢生(そうせい)の原因は?  】

従来、顎の骨に対して歯が大きいことが原因で八重歯になると考えられていました。

しかし、八重歯の原因の多くは歯が前方に傾くことで起こることが分かってきました。

単なるスペース不足からガタガタが生じるのではなかったのです。

【八重歯を「抜かない・非抜歯」で治療すると「出っ歯・口元が悪くなる」?】

「八重歯、ガタガタを非抜歯(小臼歯の抜歯をしない)で治療すると、口元の見た目が悪くなる」と矯正歯科で言われた患者さんが当院に相談にいらっしゃいます。。

決して良い表現ではありませんが、「ゴリラのような口元になる」といったことを言われる方もいらっしゃるようです。

なぜ、八重歯を非抜歯で治療すると良くないと言われるのでしょうか?

その原因としては、

八重歯の原因は歯の傾きにもあり、原因を改善しないと矯正治療はうまくいきません。

「八重歯を非抜歯で治療するから口元が悪くなる」のではなく、「八重歯の原因である歯の傾きを治さず、無理に治療している」ことが口元を悪くする原因です。

上の症例は小臼歯を抜かずに八重歯を治していますが、口元が前に飛び出てはいません。

八重歯の原因を正しく治療すれば、口元が悪くなることは無いと考えています。

矯正治療に年齢制限はあるの?

歯の矯正治療といえば、小学生や10代のころにするイメージが強いのではないでしょうか?

10代のころに矯正治療をすれば成長も旺盛で、歯も動きやすく、歯茎がだがったりするなどのリスクも少なくてすむというメリットもあります。

しかし、大人になったから成長が止まってるので、矯正治療ができないというようなことはありません。

10代の方が受ける矯正治療は、親御さんがお子さんの歯並びの見た目やかみ合わせの不具合で、将来困ることがないように矯正治療を受けるということがほとんどだと思います。

それに比べ、成人の方が受ける矯正治療は、見た目の改善はもちろんのこと、かみ合わせの不具合によるトラブルを改善するという目的が大きくなってきます。

歯を失う原因の代表的なものには①虫歯②歯周病が挙げられます。

しかし、③悪いかみ合わせも歯を失う原因となってしまいます。

かみ合わせが悪いと、見た目の悪さはもちろんのこと、歯磨きがしにくかったり、特定の歯に負担がかかったりします。

また、顎のずれがひどくなると全身のバランスにも影響すると言われています。

かみ合わせは外から見える前歯だけでなく、奥歯のかみ合わせが、健康なかみ合わせには重要なのです。

少々のガタガタ、受け口、出っ歯などがあっても、歯周病や虫歯もとくになく、ご自分の歯がきちんと残っている方はあえて矯正治療をする必要はないかと思います。

しかし、虫歯が絶えずできる、歯茎が腫れやすい、かみ合わせがずれてしまってうまく噛めない、などのトラブルが頻発する場合、かみ合わせをきちんと治すことを一度検討されてはいかがでしょうか?

矯正治療に年齢制限はありません。

当院で矯正治療を受けられる方の平均年齢は約35歳。最高年齢は68歳です。

いままで、矯正治療をしようかと悩んだことがあり、年齢によってあきらめている方。今一度、矯正治療を検討されてはいかがでしょうか?

矯正治療はご自分の歯を動かすので、もちろん痛みや違和感もあります。また1~2年の治療期間もかかります。保険が適応できないので費用も掛かります。

しかし、ご自分の歯を動かすことで、お口の健康を回復することができ、将来的なトラブルに対するリスクも減らすことができると考えています。

当院では、見た目だけでなく、患者さんが生涯ご自分の歯で噛めるよう、顎機能検査(CADIAX)などでお口の機能を評価したうえで治療を行います。

矯正治療=より健康になるためのかみ合わせ治療

を考えていただければ、年齢にかかわらず受けて頂ける治療だと思います。

「患者さんが生涯にわたってご自分のお口で食事ができ、健康な生活を送ることができる」

を実現するために、最大限サポートさせていただければと思います。

やってはいけない開咬の治療法

オープンバイトは奥歯しかあたっていないので、奥歯を削ると前歯が閉じるのではないかと思われるかもしれません。しかし、

「絶対に奥歯を削ってはいけません!」

他医院で奥歯を削ってオープンバイトがひどくなった患者さんが何人も当院に来院されます。

下の写真は奥歯を削ったあと、オープンバイトがひどくなった患者さんです。

スライド1

実際に奥歯を削った歯科医師の先生から

「奥歯を削れば削るほどオープンバイトが悪化してきた」

とのことで、当院にご紹介頂きました。

スライド2

オープンバイトなので、奥歯しか噛めなくて、常に奥歯に違和感や痛みがあったそうです。

かみ合わせが原因と考えられる歯の違和感や痛みに対して咬合調整(歯を削るかみ合わせの調整)をおこなうことがあります。

しかし、オープンバイトの方は咬合調整をすればするほどオープンバイトが悪化してしまうのです。

オープンバイトは奥歯を削っても治らないのです。

奥歯を削れば削るほどオープンバイトがひどくなります。

奥歯を削る前にぜひ一度ご相談ください。



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