【前歯で噛めない! 】開咬(かいこう)・オープンバイトの矯正治療
開咬・オープンバイトは不正咬合の中でも、様々な問題点が起こりやすく、治療も難しいと言われています。
白数デンタルオフィス・矯正歯科(岡山市北区)では
「開咬(かいこう)・オープンバイト」
を外科手術しない・小臼歯抜歯しないで治療しております。
開咬・オープンバイトとは?
どういった問題点があるの?
どのように治療するの?
などをご理解頂き、最善の治療法を選択して頂ければ幸いです。
開咬(かいこう)・オープンバイトとは?
開咬(かいこう)・オープンバイトとは奥歯しか噛んでおらず、前歯が噛み合わない状態のことを指します。
常に前歯が開いている状態なので、前歯で食べ物が噛み切れない、しゃべるときに息が漏れる、などの症状があります。
ひどい方では小指が入るくらい前歯が空いていることもあります。不正咬合の中でもかなり多くの問題を引き起こす噛み合わせです。
開咬・オープンバイトの問題点
奥歯しかあたっていないので、奥歯に過度の負担がかかりやすく、詰め物が取れやすかったり、知覚過敏などの症状がみられることもあります。
負担のかかる奥歯の寿命が、どうしても短くなってしまいます。
歯がダメになって抜けた場合、入れ歯やインプラントなどで治療したとしても、奥歯しか当たらないので、かみ合わせの調整が非常に難しいのが現状です。
歯科医としても患者さんの問題点を解決してあげたいのですが、治療の選択肢が限られてしまうのです。
一番危険なかみ合わせは「開咬(かいこう」と言っても間違いありません。
やってはいけない治療法
オープンバイトは奥歯しかあたっていないので、奥歯を削ると前歯が閉じるのではないかと思われるかもしれません。しかし、
「絶対に奥歯を削ってはいけません!」
奥歯を削れば削るほど、オープンバイトが悪化してしまうのです。
下の写真は奥歯の違和感が主訴で、奥歯を削ったあと、オープンバイトがひどくなった患者さんです。
実際に奥歯を削った歯科医師の先生から
「奥歯を削れば削るほどオープンバイトが悪化してきた」
とのことで、当院にご紹介頂きました。
オープンバイトは奥歯を削っても治らないのです。
根本的な解決法とは?
軽度のオープンバイトで、歯や顎の痛み、違和感がない場合であれば特に問題はありません。
しかし、
奥歯が痛くて噛めない、
顎が痛くて開かない、
前歯の隙間がどんどん開いてくる、
などの症状で日常生活に支障がある場合は、治療を考えた方がよいかもしれません。
その場合、歯を削るなどの処置は可能な限り避けて下さい。
根本的にオープンバイトを解決するには、ご自身の歯を最大限生かすことができる矯正治療がベストであると考えています。
そして、矯正治療を選択される場合はできる限り「外科手術をしない、小臼歯を抜歯しない」治療法を選択される方がよいと思います。
【過去の】開咬・オープンバイトの治療法
当院では30年程前より、開咬・オープンバイトの治療に積極的に取り組んでいます。
特にDr,KIMが考案したMEAW(ミョウ:Multiloop Edgewise Arch Wire)を早くから取り入れ、多くの開咬・オープンバイト症例を外科手術なし、小臼歯抜歯をしないで治療を行ってきました。
↑ MEAW治療(KIM先生の論文より)
↑ 当院でMEAWを用いてオープンバイトを治療した症例
MEAWは非常に効果的な装置なのですが、唯一の欠点がワイヤーのループが多くお口の中の違和感や、歯磨きが難しいことでした。
【現在の】開咬・オープンバイトの治療法
2014年全く新しい素材のワイヤーが日本で発売されました。
その名も「ゴムメタル」
当院では日本発の新素材ワイヤー「ゴムメタル」を用いたギアシステム:GEAW(GUMMETAL Edgewise Arch Wire) システムを考案し、開咬・オープンバイト症例を外科手術なし、小臼歯抜歯せずに短期間で治療することが可能になりました。
ゴムメタルにより治療効果はそのままで、お口の中の違和感を軽減することができるようになりました。
当院ではギアシステム:GEAW(GUMMETAL Edgewise Arch Wire) システムにより、重度の骨格性の開咬症例でも外科手術なし、小臼歯の抜歯なしで治療しています。
ギアシステムによる治療例
症例①【30代女性】
■症例内容
主訴 :前で噛めない(30代女性)
治療期間:9か月
矯正装置:ゴムメタルを用いたギアシステム
抜歯の有無:第3大臼歯(親知らず)のみ抜歯
外科手術の有無:なし
■解説
この患者さんは歯科衛生士で、開咬で困っていました。
何軒かの歯科医院に相談に行ったところ、すべて小臼歯4本の抜歯との診断で、
矯正治療をするかどうか悩んでいたところ、当院を受診されました。
日本発のワイヤー「ゴムメタル」を用いたギアシステム:GEAW(GUMMETAL Edgewise Arch Wire) を用いた結果9か月という短期間で治療が終了し、満足していただけました。
症例②【30代男性】
■症例内容
主訴 :見た目が気になる。
年齢 :30代 性別:男性
治療期間:9か月
矯正装置:マルチブラケット装置(すべての歯に装置をつける方法)
抜歯の有無:第3大臼歯(親知らず)のみ抜歯
外科手術の有無:なし
■解説
HPを見て来院された30代の男性です。
前歯で噛むことができず、食事がしにくいとのことでいした。
また、前歯が閉じないので、しゃべるときも息が漏れて発音しにくい状態でした。
今回も当院発のゴムメタルを用いた治療法「GEAW(ギア)システム」で治療を行いました。
ギアシステムはすべての歯を一度に効率よく動かすことができる治療で、臼歯の抜歯や外科手術の必要がなくなります。
治療期間は9か月。
前歯できちんと咬めるようになりました。
治療終了後は
「前歯で噛み切れるようになってほんとにうれしいです。治療期間も短くてびっくりしました」
とのことでした。
症例③【10代女性】
■症例内容
主訴 :前歯で噛むことができない。発音がしづらい。(10代女性)
治療期間:10か月
矯正装置:マルチブラケット装置(すべての歯に装置をつける方法)
抜歯の有無:第3大臼歯(親知らず)のみ抜歯
外科手術の有無:なし
■解説
近隣の歯科医院からの紹介で来院された方です。
インビザラインによる開咬治療
治療の難易度が高い開咬ですが、アライナー(矯正治療用のマウスピース)でも治療が可能になってきました。
アライナー矯正は透明なマウスピースによって歯を動かす矯正治療です。
当院ではインビザライン社のアライナーを主に使用しています。
インビザラインでの治療の特徴は従来のワイヤーに比べて違和感が少ない点です。
しかし、1日22時間の装着が必要で患者さんの協力が最も大切な治療です。
症例①【30代女性】
主訴 :前歯で噛めない。(30代女性)
矯正装置:インビザラインによるアライナー矯正
抜歯の有無:第3大臼歯(親知らず)のみ抜歯
外科手術の有無:なし
【治療前】
【治療後】
【インビザラインでのシミュレーション】
症例②【20代女性】(再治療)
主訴 :10代のころ矯正治療をしたんですが、徐々に前歯で噛めなくなりました。
矯正装置:インビザラインによるアライナー矯正
抜歯の有無:第3大臼歯(親知らず)のみ抜歯
外科手術の有無:なし
■ドクターコメント
患者さんは10代のころ矯正治療を受けたそうですが、20代になってから徐々に前歯が開いてきたそうです。前歯で噛み切れなくて困っていました。
開咬になる原因は様々ですが、親知らずが生えてくると開咬になる方がいます。
親知らずが生えことで、奥歯のかみ合わせが崩れ、顎の位置が変化し、開咬になってしまいます。
【治療前】
【治療経過1年2ヶ月】
【インビザラインでのシミュレーション】
一口にインビザラインと言っても、治療の計画は治療を担当する先生の診断と治療計画によって大きく異なります。
当院ではGEAWシステムでの豊富な治療経験を元に、インビザラインでも同じ治療効果を得られるようになりました。
「開咬で悩んでいるけど、少しでも違和感が少ない方法で治療したい!」
という方はぜひ一度相談ください。
再治療(開咬の後戻り)
マウスピースを使用していたら開咬・オープンバイトになった症例
■症例内容
主訴 :見た目が気になる。
年齢 :30代 性別:女性、
治療期間:1年4か月
矯正装置:マルチブラケット装置(すべての歯に装置をつける方法)ギアシステム
抜歯の有無:第3大臼歯(親知らず)のみ抜歯
外科手術の有無:なし
■解説
この患者さんは一度矯正治療を受けられたのですが、矯正治療後に顎関節症(がくかんせつしょう)になっていました。
顎関節症を治療するためにマウスピース(別名「スプリント」とも呼びます)を使用していたのですが、次第に前歯が噛み合わなくなり開咬・オープンバイトになってしまいました。
顎関節治療用のマウスピースや歯ぎしり防止用のマウスピースを長期使用すると開咬・オープンバイトになることがあります。
開咬・オープンバイトになってしまうと、マウスピースの使用を中止しても、残念ながら自然に開咬・オープンバイトが治るのは困難です。
当院にて、2回目の矯正治療を行いました。
治療後はきちんと前歯で噛めるようになりました。
治療費
■歯列矯正基本治療費(自由診療)99万円 (税込)
(別途、ワイヤー加算、アライナー加算、保定装置代、管理料が必要です。)
(症例の難易度による加算はありません)
■治療に伴うリスク
歯を動かすので痛みがともないます。
歯を動かすことにより歯根が露出することがあります。
顎間ゴムなどの協力が得られない場合治療が進行しないことがあります。
(※症例は当院での一例です。治療結果は個人によって異なります)
かみ合わせを考えた矯正治療とは?
白数デンタルオフィスは「一生自分の歯で噛むことができ、快適な生活を送ることきる」をモットーに、患者さんの健康を考えた矯正治療を提供します。
歯の矯正治療といえば、出っ歯、ガタガタ、受け口などの審美的な改善を主に、技術や診断方法が発展してきたように思います。
当院でも多くの患者さんが歯並びが良くなり、自分に自信が持てるようになり、みなさん笑顔になっていく様子にいつもうれしく思います。
一方で矯正治療を受け、見た目は良くなったにもかかわらず、あごが痛くなったり、うまく噛めないなどの問題を抱えて当院を来院される方も少なくありません。
見た目と機能が大切
お口の機能は見た目はもちろんのこと、噛む、飲み込む、呼吸をする、しゃべる、姿勢の維持などの様々な機能をつかさどっています。
見た目と機能のバランスが取れていれば、大きな問題が生じることはないかもしれませんが、見た目を重視するあまり機能を損なってしまうケースが少なからずあるのです。
平均寿命が80歳の現在、見た目だけを改善したかみ合わせでは「一生自分の歯で噛む」ことを実現するのが難しいように思います。
顎運動の精密検査
当院では審美的な問題を治療する際にも、すべての患者さんに顎機能検査:CADIAX(キャディアックス)を実施し、お口の機能的な問題がないかを診査しています。
機能的に問題がある患者さんは、顎が痛くなったり、うまく噛めないなどのトラブルが出ないような治療計画をご提案しています。
矯正治療を受ける際は、ご自身の生涯のライフスタイルをきちんと考えた上で、
現在の見た目を最も重視するのか?
生涯自分の歯で噛めるを重視するのかを考えた上で、治療法を選択して頂ければと思います。
外科手術しない、抜かない矯正
現在では外科手術をしない、歯を抜かない治療法で、多くの不正咬合が改善できるようになってきています。
矯正治療を受けられる方は、ご自身の一生を考え、できる限り外科手術をしなしい、歯を抜かない選択肢を選ばれてはどうでしょうか?
医療は日進月歩です。
あなたのかみ合わせはなぜ悪くなったのか?
自分自身では見えないあごの機能などは本当に大丈夫か?
このような医学的な疑問が少しずつ明らかになってきています。
より多くの方が、矯正治療で見た目と機能の両方ともよくなるような治療を受けられるよう願っています。
お問い合わせ
当院には関西、中四国、九州を中心にさまざまな地域から来院されています。
遠方の方にも適宜対応させて頂いております。
①外科手術をしなければ治らない
②歯を抜かなければ治らない
③顎が痛くてかみ合わせが安定しない
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