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なぜワイヤーにループが入っているのか?

抜かない、外科手術なしの矯正

当院ではゴムメタルという純国産のワイヤーを用いて矯正治療を行っています。

ゴムメタルが発売されたのが2010年。

それ以前はMEAW(ミョウ)というワイヤーを用いて治療を行っていました。

MEAWは歯の間に大きなループが組み込まれていました。

なぜMEAW(ミョウ)を使っていたか?

MEAW(ミョウ)は従来、外科手術が必要といわれていた「開咬・オープンバイト」を外科手術なしで短期間に治療できるワイヤーだったのです。

 

当院でも30年前よりMEAW(ミョウ)をもちいることで、

・外科手術が必要といわれた受け口

・重度の開咬・オープンバイト

・小臼歯の抜歯が必要と言われた重度のガタガタ・八重歯

を外科手術なし、小臼歯抜歯をしないで治療を行ってきました。

 

しかし、唯一の欠点はお口の中の違和感でした。

 

ゴムメタルが発売された後、試行錯誤を繰り返し、MEAW(ミョウ)に使っていたループのデザインを小さくすることに成功できたのです。

ゴムメタルを使うことでループが小さくなり、お口の中の違和感はかなり軽減されました。

僕自身はMEAW (ミョウ)で自分のかみ合わせの矯正治療をしました。

慣れるとはいってもやはり違和感の大きさはそれなりです。

 

ゴムメタルが発売されて以来、MEAW (ミョウ)で治療していた患者さんを次々ゴムメタルに変えました。

皆さん一様に「ワイヤーを外したようです」とおっしゃってくださいました。

 

ゴムメタルになったのだから、ループをすべて無くしてしまえばいいのではないか?

と思われるかもしれません。

 

しかし、ループをどうしてもなくせない理由があったのです。

それは、外科手術なし、小臼歯抜歯なしの矯正治療には歯の上下的な動きが欠かせないのです。

当院の治療は「歯を上下に動かす」ことができるワイヤーでなければ成り立たないのです。

歯を上下に自由自在に動かすために小さなループがどうしても必要なのです。

どうしても違和感の残るループですが、ループの意味について少しでもご理解いただければと思います。

近い将来、当院の治療概念を実現可能にしてくれる新素材ワイヤーが、さらに現れることを期待しています。

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