白数デンタルオフィスでは矯正治療を受けるすべての患者さんに「あごの動きの検査(顎機能検査)」を実施しています。
オーストリア・ウィーン大学で開発されたCADIAX(キャディアックス)という器械で計測しています。
今回はなぜ「顎の動きの検査」がひつようなのか?についてまとめてみました。

矯正治療前の「顎関節検査」Q&A
〜よくあるご質問にお答えします〜
Q1. 矯正治療なのに、なぜ顎関節を調べる必要があるのですか?
A. 矯正治療は「歯」だけでなく「顎の動き」にも影響するからです。
矯正治療では、歯並びや噛み合わせが変わることで、
✔ 噛み方
✔ 口の開け閉めのクセ
✔ 顎の動かし方
も少しずつ変化します。
そのため、治療前に顎関節の状態を確認しておくことが、安全で無理のない治療につながると考えられています。
Q2. 顎関節って、どこにあるんですか?
A. 耳の前あたりにある、顎を動かすための関節です。
口を開けたり、噛んだり、話したりするときに使われる、とても重要な関節です。
この関節や周囲の筋肉に不調が出た状態を、一般的に顎関節症と呼びます。
Q3. 痛みも音もないのに、検査は必要ですか?
A. はい、必要です。
顎関節の特徴は、
👉 症状がないまま問題を抱えていることがある点です。
音はするけど痛くない、昔は違和感があった、左右で噛みやすさが違う、などの症状がある場合、顎関節や筋肉に負担がかかっている場合があります。
そのため、自覚症状がなくても事前確認が大切なのです。
Q4. 矯正治療をすると、顎関節症になりますか?
A. 矯正治療そのものが顎関節症の原因になる、という明確な証拠はありません。
しかし、もともと顎関節に問題があった、噛み合わせが大きく変わるといった場合、治療中や治療後に症状が出ることはあります。
だからこそ、
✔ 治療前の状態を把握
✔ 必要なら治療計画を調整
することが重要になります。
Q5. CADIAX(キャディアックス)検査って、痛いですか?
A. 痛みはありません。
計測時間は約30分です。
頭部に機械を装着して、お口を大きく開けたり閉じたりして計測します。
Q6. 顎関節に問題があったら、矯正はできませんか?
A. 多くの場合、矯正治療は可能です。
ただし、症状が強い場合、痛みや開口障害がある場合には、
👉 先に顎関節の治療やケアを行う
👉 矯正の進め方を慎重に調整する
といった対応を行うことがあります。
Q7. 検査をすることで、どんなメリットがありますか?
A. 安心して矯正治療を受けられることです。
顎関節の状態を治療前に確認することで、無理のない治療計画が立てられる、トラブルの予防につながる、治療後の不安を減らせる、といったメリットがあります。
これは、国内外の矯正歯科・顎関節の分野でも推奨されている考え方です。
Q8. なぜ、そこまで事前確認が大切なのですか?
A. 矯正治療は、長期間にわたる大切な治療だからです。
治療後に「矯正のせいで顎が痛くなったのでは?」と感じてしまうと、不安が大きくなります。
事前に顎関節の状態を記録しておくことで、
👉 患者さん自身を守ることにつながる
👉 納得して治療を進められる
と私たちは考えています。
矯正治療は、「歯並び+噛み合わせ+顎の動き」すべてを考える治療です。
顎関節の検査は、「問題を探すため」ではなく、安心して治療を受けていただくための準備です。
気になることがあれば、どんな小さなことでもご相談ください。
参考となる考え方・文献
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McNamara JA. Am J Orthod Dentofacial Orthop
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Okeson JP. Management of Temporomandibular Disorders and Occlusion