東京で開催された近藤悦子先生の講演会に参加してきました。
近藤悦子先生の講演を聞くのは2010年の第69回日本矯正歯科学会学術大会以来。
横浜で開催された第69回大会は僕が所属していた神奈川歯科大学矯正科が主幹。
近藤先生の3時間にわたる特別公演がとても印象に残っています。
今回は新しい教科書の出版記念。
サインにも近藤先生の力強さを感じます。
近藤先生の矯正の技術がすばらしいのは言うまでもありません。
さらに、一般開業医として毎日臨床も行いながら、国際論文誌に臨床報告などを何編も掲載しているというスーパー臨床家です。
矯正歯科医として臨床と学術の両方を真に実践している本当に尊敬できる先生です。
さらに、さらに近藤先生のすばらしさは、矯正治療後の長期経過をきちんと評価しているところ。
矯正治療は歯を並べたら終わりではありません。
治療終了後、かみ合わせがどのくらい安定してるのかを長期にわたって観察し、それを評価して初めて、自分が与えたかみ合わせが良かったのか悪かったのかを判断できるのです。
近藤先生は矯正治療後40年以上の長期経過症例があります。
なんと、その患者さんが実際に会場に来られていました。
患者さんと40年以上にもわたり信頼関係を築けているのは、ほんとにすごいことです。
近藤先生は
「この患者さんは私の先生なのです。
この患者さんと出会い
矯正治療をさせてもらい、
今でも経過を観察させてもらえる。
この患者さんがいたからこそ
今の私があるのです。」
と、紹介されていました。
近藤先生のプロフェッショナルとして自分の仕事に責任をもち、患者さんの生涯の健康を考えた矯正治療を行っている姿に、感銘を受けました。
本当に勉強になる講演会でした。