矯正治療が患者さんにとって一番有益なのは、ご自身の歯を最大限生かすことができること。
特に、骨の中に埋まっている歯(埋伏歯:まいふくし)などは、矯正治療で正しい位置に動かすことで、もともとそこに生えていたかのように機能させることができます。
患者さんは30代の女性。
右下に残っていた乳歯が抜けてしまったので、歯が無くなったところをどのようにしたらよいのかを相談に来られました。
歯が抜けたところをそのままにしておくと、前後の歯が傾いてきたりして、かみ合わせが崩れるので、基本的にはお勧めできません。
歯が無くなったところを補う選択肢としては
①1本だけの入れ歯にする(埋伏歯はそのまま)
②前後の歯を削ってブリッジにする(埋伏歯はそのまま)
③埋伏歯を抜歯して、インプラントにする。
④埋伏歯を矯正治療で移動させる。
などが考えられます。
全ての選択肢のメリット、デメリットを患者さんにご説明しました。
患者さんは治療期間や費用でとても悩まれていました。
しかし、まだ30代という年齢や将来のことかみ合わせの安定を考えて
④埋伏歯を矯正治療で移動させることを選択されました。
治療期間は1年6か月
埋まっていた右下5番目の歯がきれいに生えそろいました。
矯正治療はお口の中に装置が付き、費用も治療期間もかかりますが、ご自身の歯を最大限守ることができる予防治療だと考えています。